こんにちは。フリースキーの情報ブログ、スキぶろです。
今回は
「ツインチップスキーって実際どんなスキーでどんな特徴があるの?」
というテーマで記事を書きました。
本記事の内容
- 形状から見たツインチップスキーの特徴について
ツインチップスキーとは
ツインチップスキーはテールにもキックがついたスキーの総称です。
カタログ上では主にフリースタイルのジャンルにカテゴライズされていることの多いスキーです。
フリースタイルというと、スロープスタイルやモーグルのイメージの強いスキーのカテゴライズですが、
ツインチップスキーは文字通りフリースタイルで、オールラウンドに楽しめるスキーになっています。
これからツインチップスキーが有する2つの特徴を中心に、その理由を説明していきます。
動画でも解説しているのでこちらもご覧ください
ツインチップスキーの2つの特徴
ツインチップスキーは一般オールラウンドモデルやデモモデルと比較すると、
ほとんどのモデルで共通する2つの特徴があります。
「広めのセンター幅」と「柔らかいトップ・テールと中心に近いセンター位置」
この2つの特徴がノーマルのカービングスキーとの主な違いです。
広めのセンター幅
まず第一の特徴である広めのセンター幅について。
センター幅は板の中心の幅のことで、板を選ぶ際の一つの基準になります。
例えば、「幅が太くなると面積が大きくなる分浮力が上がるけど、ターンの切り返しが難しくなる」という感じです。
スキーのセンター幅は細いものでは65mm程度から太いものでは130mm程度まで選ぶことができます。
センター幅と使用コンディションのおおよその目安はこんな感じです
幅が広いことによってオールコンディションに対応できる
板の幅が太いことによって浮力が生まれ、荒れたバーンやシャバ雪、新雪も含めた幅広いコンディションで
板が沈まずに快適なクルージングをすることができます。
一般的なゲレンデオールラウンドモデルの場合、そのほとんどはセンター幅が75mm前後に設定されています。
対してツインチップはほぼ全てのモデルで80mm以上の太さがあるため、
一般オールラウンドモデルと比較すると高い浮力が生まれ、汎用性が高くなります。
幅が広いとエッジングが大変?
しかし幅は広ければ広いほど全てに対応できるかと言われるとそうではなく、
太くなればなるほど、エッジングやターンの切り返しが難しくなっていきます。
そこで、ポイントになるのが足幅です。
メーカーごとの基準サイズのスキーブーツの足幅はおよそ100mm。
ここより太いか細いかが一つのボーダーラインになります。
エッジが足幅より内側にある場合は足裏でエッジ操作をしているような感覚で、切り返しもかんたんにできます。
対してエッジが足幅よりも外側にある場合は意識してエッジを立ててカービングしていかないと
板がずれてしまってカービングターンが難しくなります。
そこで、80~95mm程度の板の幅を選ぶことで、
程よい浮力もありながら、ターンの切り返しもストレスがなくスムーズな板
となって、オールラウンドにクルージングすることができます。
柔らかいトップ・テールとセンター位置
ツインチップスキーの第二の特徴として、
トップだけでなくテールも柔らかいフレックスパターンを持っていることと、
ビンディングのセンター位置が中心に近いポジションに設定されていることが挙げられます。
一般的なオールラウンドやデモモデルなどの場合、ターンの後半の走りと抜けの良いように
トップと比較するとテールが少し硬めになっていることが多いです。
テールが柔らかいフレックスパターンの場合、どのような効果があるかを解説していきます
板をたわませ易く、少ない力で操作ができる
テールも柔らかいことによって自分を中心に板が軽い踏み込みでもたわみ易くなります。
カービングスキーは板の傾け具合とたわみ具合でカービングターンの弧の大きさが変わるので
少ない操作でより自由度の高いターンを描くことができます。
柔らかい分、板が走って加速していく感じは強くはありません。その分操作が楽なので、
斜面のコンディションや斜度に合わせた細かいターンコントロールがしやすくなります。
中心に近いセンター位置だとどうなる?
そして中心に近い位置にブーツセンターが来ることで、
振り回す重さ(スイングウェイト)が軽くなります。
スイングウェイトが軽いと、板を振り回す動きが楽になるので
板をずらしたりブレーキをしたりするときに操作が軽く
滑りの中でのスピードコントロールがよりかんたんになります。
板が軽いと不安定になる?
トップとテールが軽くて柔らかいということは操作がしやすいと言ったメリットだけではなく、
アイスバーンなどでは板がバタついてしまうことがあるのも事実です。
当然、デモやレース系の板と比較すると同等の安定感はありません。
こう言った場合は各メーカーで発売されている中級以上向けのツインチップスキーを選ぶことで
通常滑走に置いてはスピードに対する安定性がほとんどカバーできます。
フリースタイルでも大きなジャンプを飛ぶ場合などはそれなりのスピードと安定性が必要で
それに対して必要な性能は備わっているからです。
まとめ 特徴を理解して板を扱うことで良さを引き出せる
今回はツインチップスキーの特徴について解説していきました。
ツインチップスキーは操作の手軽さやコースコンディションへの対応力の高さから
力で押さえる滑りよりも斜面に合わせる滑りが得意です。
そしてセンター位置の違いから、板を動かしやすいポジションが少し前になります。
板の特性を理解した上で、自分の滑りを少し板に合わせてあげると色々なところが滑りやすい
楽しいスキーになってくれると思いますので、始めは違いを楽しみながら調整をしてみて下さい。
【関連動画】
ツインチップスキーの特徴
ツインチップスキーの長さの目安
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